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  無弦弓 200808

  無弦弓

                       吾生まれて世にはぐれたる迷ひ子の・・ゆるり、ふらり、と独り言 戯言 〜〜日本の古典文学と詩歌を読みすすめています

妖怪絵巻と云いましょうか、妖怪図鑑と云いましょうか。   過去記事もくじ
これほど充実した安価なカラー図譜が2005年に出版されていたことを知りませんでした。
マニアな方々は既にご存知とは思いますが、まだの方々へ取り急ぎご紹介。
アマゾンで「なか見検索!」ができることにも驚きです。
なか見検索できる本は限られていましたよね。
詳細を見ることができ思わず欲しくなってしまわれるかも知れませんが、ファンの方々は是非、最後のほうにあります妖怪索引と参考文献を御覧下さい。
<欲を言えば個々の説話出展が明記してありません、したがって、遡って出典を探るには不向きです。>
江戸諸国百物語 東日本編 (ものしりシリーズ―諸国怪談奇談集成)江戸諸国百物語 東日本編 (ものしりシリーズ―諸国怪談奇談集成)
(2005/10)
人文社編集部

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キーワード:カマイタチ 鎌鼬 窮奇 諾皐記「工部外張周封言今年云々」 過去記事もくじ

カマイタチは今日では気象現象とされ気象学の教科書に登場しているそうです。
その文献上の初見伽婢子(おとぎぼうこ)であったことを調べていて初めて知りました。妖怪に関しては他の文献に譲る事といたします。
鎌鼬の原典であるこの作品には、その元話について「日本の民間伝承に拠るものか」と注釈に有るのですが、お話としては、了意のオリジナル。あっさりした文章です。浅井了意畏るべしです。

(拙意訳、間違っていたら許してください。)
関八州のあいだにカマイタチという奇怪な事象がおこった。
旋風が吹き起こって道行く人に当ると、太ももの辺りが縦にカミソリで切ったように傷口が口開く、しかも差して痛くは無いというのです・・・

鎌鼬(かまいたち)(だい)馬風(ばかぜ)

 

キーワード:伽婢子 鉄囲叢談 「河中有姚氏云々」  過去記事もくじ

流行りの肺病で一族が死滅し、兄弟二人が残った。
弟の妻も亡くなり、後に残った赤子は乳に飢えて泣いたのです。
すると亡くなった筈の妻が・・・。伽婢子おとぎぼうこから。
鳥辺山の幽霊飴をも連想させる此のお話。
元話は五朝小説の鉄囲叢談「河中有姚氏云々」に基づき、終末の一部を削除するのみで、ほぼ忠実に従ったとのこと。本文は怪談名作集より 解説は新体系より


伽婢子 巻之十三 二

 

幽鬼嬰兒(ゆうきえいじ)(にう)

 

伊豫の國風早群(かぜはやのこほり)百姓家中大小

其外村中の一族残りなく死(うせ)二人

傳尸労瘵※1の病はまことに減門※2に至るといふ、定めて是等其ためしなるべし。

※1でんしろうさい:肺病や肺結核 ※2:一族が絶えること
幽鬼嬰児乳す
あまり怖くない幽霊の絵ですし、赤ちゃん可愛いですよね。
キーワード:諸国百物語の安倍晴明 ふじはら道長  過去記事もくじ
                             諸国百物語はこちら怪談もくじ

諸国百物語を読んでいましたら、安倍晴明が出ていました。短いお話ですが、折角見つけたので書いておきます。

 

 諸国百物語 巻之三 

 道長(みちなが)御前(ごぜん)三人(じゅつ) 

 

長徳(ちやうとく)年中(ねんちう)道長(みちなが)まえ(ざん)僧欽(そうきん)(しゅ)安倍(あべの)(せい)(めい)医師(いし)三人同座(どうざ)菓子(くわし)(うり)晴明(どく)(みち)(なが)(めし)(どく)(きん)(しゆ)って(いん)重正(しげまさ)(はり)(いだ)し、道長(みちなが)(へび)(へび)(はり)(しし)三人(じゆつ)つう道長(みちなが)

 

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諸国百物語にも安倍晴明が出ているのを発見して、時代を超えた人気者だなぁと改めて思いました。

もう少し百物語と伽婢子を読み進んだところで、芥川龍之介の「地獄変」宇治拾遺物語を読もうと思っています。でも、ちょっと毎日暑いじゃないですか、暫くは軽めに楽しもうと思います。

諸国百物語 巻之三 九 道長の御前にて術くらべの事
近世怪異小説研究  太刀清 著 笠間叢書137 笠間書院刊